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バレエの基礎力向上!〜アン・ドゥ・オール〜

 

みなさんこんにちは!

今回は、バレエの超基礎「アン・ドゥ・オール」についてです。

アンドゥオールはバレエを踊っていく中で、必要不可欠であり、永遠の課題でもあります。

今回ここでしっかりと学んで、理想のアン・ドゥ・オールにあなたも近づきましょう!

 

アン・ドゥ・オールはなぜ必要?

 

アン・ドゥ・オールとは「脚の付け根からつま先までを体の外側に向けて開く」ことです。

生まれつき外に開きやすい場合と、地道なレッスンを続けてできるようになる場合があります。

このアン・ドゥ・オールをすることで、体全体を支えている足元の面積が広がり、動きの幅が広がります。

そしてテクニックの安定、向上にもつながります。

もちろん、踊りや仕草一つ一つを美しく見せる効果もありますね。

人間の体はもともと脚を外に開くように出来ていないので、理想的なアンドゥオールができるようになるために、子供もプロも全ダンサーが日々のレッスンやトレーニングで絶え間ない訓練をおこなっています。

 

 

アン・ドゥ・オールのポイント

 

脚の軸を正しい状態に保つ

 

足の裏

 

足の裏は、

「かかとの中心」「親指」「小指」の3点を感じながらぴったりと床につけ、

土踏まずが前(親指側)に落ちないように、くるぶしを上に引き上げます。

土踏まずがとくるぶしが上がると、ふくらはぎも引き上げられて、正しい脚のラインを保つことができるようになります。

足の裏が正しい状態だと、立ち方ができるので、短い筋肉も引き伸ばされて長くなっていきます。

ロシアなどのバレリーナの脚が細くて綺麗なのは、この正しい立ち方を守っているからなんですね。

逆に間違ったところに重心をかけるなど、正しくない立ち方をすると、変なところに筋肉がつくので脚はどんどん太くなっていきます。

それだけでなく、足の裏を感じられない、使えないので力が入らない「死んだ足」になってしまいます。

 

 

付け根(股関節)

 

脚を外側に回すときは、足首から下だけでなく、脚の付け根から開いていくように使います。

そして脚の付け根に「座らない」ことも大切です。

付け根に「座る」状態というのは、上体の重心が脚の付け根にのっかかっている状態のことをいいます。

姿勢が悪いと必ずこの状態になってしまいます。

こうならないために、まず付け根(股関節)の部分に「スキマ」を作ってあげます。

この「スキマ」がないと、股関節の下にぶらさがっている脚を外に向けることは出来ません。

その「スキマ」を作るためには、上体を上に引き上げます。

上体を上に引き上げることによって、股関節に余裕ができると、アンドゥオールがしやすくなります。

よく「股関節が詰まっている」という言葉を使いますが、この状態でアンドゥオールをするのは難しいだけでなく、怪我にもつながります。

上体を引き上げて「スキマ」を作り、股関節の負担を減らしてあげましょう。

上に引き上げて股関節にスキマができたら、今度は内腿から外に回すようにしてアンドゥオールの状態を作ります。

 

 

お尻

 

バレエを踊っている最中、お尻はいつもギュッと締めていなければなりません。

内腿を開くと同時に、お尻を締めて、お尻が「三角形」の形になるように、そしてしっかり「堅い」状態であるようにいつも気をつけます。

お尻が緩んだ状態で正しいアンドゥオールが出来ることはありえなくて、その場合膝が外側に向いていなかったり、足先だけで無理にアンドゥオールしている可能性があります。

お尻をしっかりしめて、骨盤をまっすぐにして上体を引き上げると、楽にアンドゥオールができるようになります。

 

よくある間違い

 

無理なアン・ドゥ・オールをする

 

特にバレエを習い始めの方によくみられるのですが、まだ筋肉や身体の感覚が不十分でない時期から頑張ってアン・ドゥ・オールをしようと努力するあまり、足先だけでアンドゥオールになっているパターン。

股関節を回さずに足先だけで無理に開こうとすると、土踏まずが落ちやすく、足裏の重心も崩れやすく、さらに膝が前に向いてしまって膝を痛める原因にもなってしまいます。

股関節の柔軟性は、生まれつきの個人差もあるし、プロダンサーだって毎日訓練してやっとできるようになるようなものです。

最初からすぐに「開こう、開こう」とするのではなくて、「正しく立てる位置」を優先して少しずつ開くようにしていきましょう。

極端な話、最初は90度しか開かなくても大丈夫です。

さっき紹介したポイントを頭に入れて、正しく立つことをまず体で覚えて、それからより本来の第1ポジションに近づけるように開いていくと、必ず出来るようになります。

 

 

胸を前に突き出す

 

脚で頑張って開こうとするあまり、上半身の姿勢が崩れるパターン。

この場合、胸を突き出す、腰を反るなどの間違いがよくみられます。

対策は、まず「お尻をしっかり締める」こと。

仙骨を下ろし、尾てい骨も床に向けて下に下ろして、肛門をキュッと力を入れて締めます。

お尻全体を締めますが、中へ押し込むのではなく、上に引き上げるように力を入れます。

ただしくお尻がしまって引き上がっていれば、脚の付け根のところに「えくぼ」ができるはずです。

これが出来たら、あとは胃を引っ込めて、腹筋にぐっと力を入れ、上半身全体を上に引き上げます。

文字で書くと簡単そうですが、やってみると大変で、これを維持しつづけるのはもっと大変です。

少しずつでいいので、まず「感覚」を覚えて、出来るようになったら維持できる時間を少しずつ長くしていけるようにしましょう。

この感覚を覚えるトレーニングは、日常生活の合間にも出来るので、信号を待っている間、お料理を作っている間などふとしたときに習慣づけてみるのをおすすめします。

身体が覚えれば自然とできるようになりますよ。

 

 

アン・ドゥ・オールのためのエクササイズ

 

仰向けカエル

 

  1. 床に仰向けで寝転びます。
  2. そのまま両膝を曲げて、両足の裏どうしをくっつけます。
  3. そのまま30〜45秒キープ!

 

気をつけるポイント

 

  • 膝が床からなるべく浮かないようにする(手で抑えてもOK)
  • お尻を閉めた状態でキープする
  • 背中(特に腰)全体が床についているように気をつける(背中に手を入れてみて、空洞がないか確認)
  • 誰かに押してもらったりせず、自分の力で開く(無理やりすると筋肉が硬直して痛めます)

 

※柔らかい人や子供は「うつ伏せ」でも行うとよいです。

 ただ腰や股関節を痛める可能性もあるので、様子をみながら慎重におこなってください。

 

 

寝たままデヴロッペ

 

  1. 床に仰向けで寝転びます(脚は出来るだけアン・ドゥ・オールに)
  2. 片足をルティレ(パッセ)の要領で反対側の膝の位置まで曲げます
  3. そのままルティレにした脚を前(天井の方向)に伸ばしていきます。

 

気をつけるポイント

 

  • 膝は常に外を向いているように(特にルティレから伸ばすとき)
  • 反対側の腰やお尻が動いたり浮いたりしないように気をつける
  • もちろん上げている方のお尻も浮いたり歪んだりしないよう気をつける

 

※ここで鍛えるのは、「脚を付け根から分離させて動かす感覚を身につける」ことと、「お尻の筋肉」です。

 なので、脚を高く上げることではなくて(90度、天井の方向で十分)、身体がまっすぐなっていることや、骨盤が歪んでいないか、背中が床から浮いていないか、膝は外に向いているか、内腿を回せているか、などのポイントを意識して行ってください。

寝転ぶので付け根に座りにくい分、先ほど説明した股関節の「スキマ」を作りやすくなるので、その感覚を覚えるのにはもってこいのエクササイズです。

 

 

まとめ

 

いかがでしたか?

アン・ドゥ・オールって、クラシックバレエでは基礎中の基礎なんですが、本当に奥が深くて、一朝一夕に身につくものではありません。

ですが、正しい知識をもって正しくトレーニングしていけば、身体のライン(特に脚)が綺麗になり、テクニックが安定し、難しいテクニックも楽にこなせるようになります。

ぜひみなさんも正しいアン・ドゥ・オールを習得して、美しい身体と踊りを手にいれてくださいね。

 

Ayu

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